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    起業家のミッション・ビジョンメイク:人生の言語化がもたらす効果

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    2024年2月に私、ただゆりも登壇させていただき、審査員特別賞を頂いた「情熱ピッチ」。

    情熱ピッチとは…?
    はじめの0.1歩を応援する」をコンセプトに、情熱だけで参加ができる業界初の応援型ピッチイベント
    公式サイト:https://www.jonetsu-pitch.com/

    そこからのご縁で、情熱ピッチを主催されていた合同会社Two rails 代表の佐藤元紀さんと現在、「情熱BAR」という企画を共催させていただいています。

    情熱BARとは…?
    情熱を燃やす人たちの、壁打ちバー。将来の起業志望者から、バリバリの起業家まで、誰でも参加OK、なんでも話してOKな、壁打ち会。『起業家の行きつけBAR』をコンセプトに
    ・周りにぶっちゃけた相談できない、
    ・自分のアイディアがいけるのかわからない
    ・壁打ちの相手が欲しいetc..
    など悩みのつきない起業家・経営者のためのアイディア・相談部屋として企画。
    第2、第4の隔週木曜日、都内スペース(現行はTokyo Innovation Base内)でゆるっと開催している。
    また、起業家のリアルを語るオンラインの「情熱BAR RADIO」も並行して開催中。

    先日4月24日は「ビジョンメイク」をテーマに開催し、少人数ながら、起業のリアル満載で濃い話が飛び交ったのですが、その中で自分が語ったことを含め、全体から受けた所感を一部、まとめてみました。

    目次

    ミッションやビジョンはつくるべき?つくっただけで終わらないために

    ビジョン、つまり理想の未来を示すコトバを、もっともらしく、きれいに創るのは正直メチャクチャ簡単です。
    ミッションやバリューも同様。ChatGPTにキーワードや参考事例を放り込んで、提案してもらえればいい案をいくつも出してもらえます。

    こと語彙の提案において、生成AIは非常に強力なツールです。実際に私も、日々活用させてもらっています。

    ただし、ビジョンなりミッションなりが本当に効果を発揮するためには、以下の3点に留意する必要があると感じています。

    • それが本当に、経営者の芯の部分から体感をもって発せられるコトバなのか?
    • そのコトバに至るまでに、何と向き合いどんな経験をしてきたのか?
    • そのコトバの「背景」を何度でも手触り感を持って語れるところまできちんと落とし込めているか?

    前提として、ミッションやビジョンをいくらきれいに作ったとしても、それだけでは軸になりえず、組織においても何の効力も発揮してくれません。コトバはコトバにしかすぎず、伝えるためのツールでしかないからです。

    社内で語り、社外で語り、SNSなどの媒体で発信し、とことん使い倒して、浸透させてこそ、ミッションやビジョンといったコトバに意味が生まれます。

    逆を言うと「周りの起業家も作っているから」といった理由で、ミッションやビジョンをなんとなく作ってしまうと、本来は組織の軸になるはずのコトバが逆効果になってしまうこともあります。

    なぜなら、コトバをつくることで「この組織はこうあるべき」「このチームはこういう方向を目指すもの」といった縛りが生まれてしまうから。よくも悪くも、コトバは集団に方向性を与えるものなのです。そのため、もしミッションやビジョンがなかなかしっくりこないといった場合は、いったん空白にしておいて、適切な言葉をしばらく模索していたほうがいいというのが私の考えです。

    ミッションやビジョンを策定する際は、自社内でじっくり表現を煮詰めてもいいと思いますし、第三者の力を借りてもいいと思います。語彙の提案だけであればChatGPTなど生成AIで事足りるのですが、価値観や考え方を深堀りしていくには、多角的な「問い」が不可欠。組織の持つストーリーや価値観を問いによって深堀りながら、言語化をしていくプロセスは、外野の視点を借りたほうがスムーズに進むことが多いように思います。「自分たちにとっては当たり前過ぎて気付けない価値」が問いから見えやすくなるためです。

    ミッションやビジョンを適切に言語化するための「問い」

    ミッションやビジョンといった言葉は、経営者や組織の強い部分だけではなく、弱さや葛藤、失敗といった本来なら目を背けたくなるような部分も掘り起こしていくことで、深みを増していきます。

    私自身、様々な経営者さまのインタビューをさせていただき、採用広報やブランディングを目的としたストーリーづくりをお手伝いしてきました。その中で、「自らの弱さを自覚し、自分の言葉で語れる経営者ほど、魅力的」だとよく感じます。

    自己開示には勇気が必要です。従業員を抱える経営者ならなおのこと、周囲には強く見せたいという心理が働きます。それでも、弱さを超えて、目指す未来に進む姿に、上っ面だけではないリアルを感じますし、多くの人は弱さにこそ共感し、「応援したい」「力になりたい」と心を寄せてくれるのです。

    もちろん弱さをどう見せるのか?という広報的な表現の問題はあります。弱さをそのままダイレクトに出すのが望ましくないケースは多いので、「目指す未来」「失敗を超えたからこそ得られたもの」といったポジティブな要素を組み合わせつつ、読み手に伝わる印象を調整していく必要があります。

    弱さも含めて、深く深く語れる言葉を発信していくからこそ、従業員やパートナー一人ひとりの人生のビジョンと組織のビジョンが重なり合い、共鳴し合う。結果、ミッションやビジョンが「組織の軸」として機能するのだと思います。

    最後に

    コトバができることは組織づくりの一部でしかありません。けれど、コトバにしなければ、私達は人に伝えることができず、思っていることも考えていることも届かない。会社や経営者に限らず、本当は全ての人にとって、人生と向き合いながら軸になるコトバを作っていくプロセスは、本当に大切だと思うのです。

    先日も青山学院大学の女子大生の方から、これからの自分の未来を支える人生のコトバを一緒につくってほしいというご相談があり、お話を伺ってきました。コトバの軸の重要性が少しずつ、起業家以外の層にも広まっていけばと願っています。

    その一貫として、今度大阪万博連携イベント「PARK JAM EXPO 2024-2025」公園活用プログラムにて、以下開催します!5月3・4・5・6日、鶴見緑地公園にて10-16時の出展です。

    日常の一コマを切り取った写真から背景にあるストーリーをQRコードで読み解く
    「ストーリー体感型アート展」

    まずはストーリーが持つ力をもっと、多くの方に身近に体感していただける場を作っていきたいと思います。ゴールデンウィーク中、大阪にいらっしゃる方はぜひ遊びに来てくださいね。

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